オタクは弱くなったのか? ~嫁と母・妹の軋轢~

雑記
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「○○は俺の嫁」…いつからかは判然としませんが、二次元の女性キャラクターに対してこのような表現がされていました。
最近はこの表現はあまり聞かれず、同じ二次元のキャラクターでも「母」や「妹」といった家族のような扱いをするように見受けられます。
もちろん、「嫁」も家族ではありますが、「母」と比べると、言葉から受ける印象はずいぶん違います。
今回はこの変遷と、意識の違いについて考えてみます。

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1)「嫁」とは:他所から来たもの

そもそもこの嫁という漢字は、形声文字と言われる漢字の成り立ちを経ています。
「女」+「家」がくっついて「嫁」です。
そして、「嫁」の読み方が「カ」となることから、これは形声文字ですね、となります。
「嫁」という漢字に対して、「女が家にいることを示している!時代錯誤だ!」なんていうことを言う方がいれば、なるほど、この人の意見は聞くに値しないな、と断じても構わないということです。
「家」という部分は「カ」という発音を示しているに過ぎません。
嫁という文字の成り立ちは分かりましたが、意味についてはまた別です。
現在よく言われるのは「結婚した息子の妻」を指しているとされる意味で、つまり、嫁という言葉を使って良いのは、この息子の両親、妻からすれば舅と姑に当たります。
つまり、「〇〇は俺の嫁」という言葉の使い方はそもそも破綻しているということですね。
また、嫁という文字は「自分の生まれた家から夫となる男性の家に嫁いでくる」という表現も含むようです。
二次元の女性たちの生まれた家はストーリーごとに違いますが、それとも開発元のことを指すのでしょうか。
真意は測りかねます。
それはさておき、「嫁」とはそもそも他人、別の家の人間ということになります。
また、概念的な話ですが、嫁が家に来たとしたら、養うのは夫、発言した本人ですね。
この発言には、自分が養うから、それでもいいから来て欲しい、という気持ちが表れているということになります。
また、母や妹とは違い、全く見知らぬ他人である状態から、自分と知り合い、自分を好きになり、気持ちを寄せてくれるようになるという段階を踏むことになります。
一般的な恋愛を経て結びつく、という過程が存在するということですね。
自分がストーリーに入って主人公に成り代わるのか、それとも二次元の女性が現実に来た設定なのかはわかりませんが、ともかくそういうことのようです。

2)「母」「妹」とは:無条件の関係性を持つもの

この二つが「嫁」と大きく違うのは、そもそも家族関係である、ということです。
きっかけが無くても知り合いですし、家庭環境にもよりますが、家に帰れば会うことが出来る存在です。
また、血縁という大きな繋がりがある為、よほどのことがない限り、裏切られたり、捨てられたり、といった悲しいこともないでしょう。
ここが、嫁との大きな違いだと考えます。
特に、「母」は自分の親として、庇護してくれる対象としての意味合いがとても強く感じられます。
なんの努力も必要なく、見返りを求めず、無条件に愛を向けてくれる、そういう存在です。
つまり、嫁と違って振り向かせる為の努力が一切必要ないということですね。
さらに、養うという観点からも、母であれば、自分が考える必要はないでしょう。
ただ単に同じ「女性」という枠で見た場合、血縁であるという関係性を除けば、全ての点で上回っていると見ることもできます。
何も考えず、ただ甘えることができる存在が「母」という概念なのです。
次に、「妹」は母とはまた違った意味合いを持ちそうです。
男は少なからず頼られたいとか尊敬されたいという感情を持っています。
その承認欲求を手軽に満たしてくれるのが「妹」として表現されているのだと思います。
自分より幼い為、知識も力もない存在である妹。
「お兄ちゃんすごーい!」という言葉が欲しいのでしょう。
また、妹も母と同じで血縁関係ですから、よほどひどい生活態度を向けていなければ、自分に素直に懐いてくれるでしょう。
妹もまた、母と同じく無条件の愛情を提供してくれる存在として定義できますね。

いかがでしたか?
時代の変遷とともに、より手軽に、より簡単に自分にとって最適な環境、感情を向けてくれる存在に移り変わっていたのが伝わったでしょうか。
このお話は二次元に限らず、現実世界の交際相手に求めるものが移り変わっている様子からもわかります。
結婚相談所などで相手に求める内容として、資産はもちろん、包容力や年齢が重要視されるのもその表れでしょう。
以前であれば、自分が養うから収入はなくてもいい、という考えもあったでしょうが、現在ではほとんどの男女が結婚後の共働きを希望しているそうです。
実際、子供の養育費や老後の資金計画を考えると、そのような風潮になるのも自然な話です。
全てがこの理屈に収まる訳ではありませんが、色々考えてみるのも面白いですよ。
この記事が、結婚について考えるきっかけになれば幸いです。